女子大生の心の中

18さいの心の中

あ、毛剃り忘れた とか

 

今日の服微妙 とか

 

袖毛玉ついてる とか

 

ビューラー忘れた、香水忘れた、リップ忘れた、マスク替え忘れた。

 

今日顔微妙だなあ…あ、化粧1個工程飛ばした、

 

靴汚いな、あ、爪禿げてる。

 

 

外で些細なミスに気付くと死にたくなる。

 

それが1人で出かけていても、学校でもデートでも。

 

常に最強の私じゃないと価値ない。1個でも万全じゃない状態で外に出たくない。

 

 

朝服選んでて、これでいいかなって決めて下に行ってお父さんに言われた一言。「センスないなぁ」。

 

その一言で頭真っ白になる。あ、これじゃだめなんだ、って。

 

友達に、彼氏に、すれ違う人に思われたらどうしよう。「センスないなぁ」って。その否定の言葉は呪いみたいに付きまとって、どの服を着てもどんな髪型でいっても今日はダメなように思える。

 

朝は時間が魔物みたいに迫る。

家を出る頃には一軍の服でカチューシャまでつけて完全武装した私がいた。学校行くだけなのに気合い入れすぎた、って結局後悔する。

 

 

「人は思ってるよりあなたのこと見てないよ」

 

嘘だそんなの。そう言うなら冗談でも人の容姿に口出さないで。テレビの人であっても笑わないで。そういうのを見て、あ、見られてるんだって思うんだよ。

 

 

街の反射物に映る自分が気持ち悪い。好きになれない。ああ、生き辛い。いっそ殺して欲しい。